【ボクシング】比嘉大吾 “ホームの洗礼”質問ラッシュでヘトヘト

2018年02月03日 16時30分

フエンテス(右)とにらみ合う比嘉

 WBC世界フライ級タイトルマッチ(4日、沖縄県立武道館)を2日後に控える王者の比嘉大吾(22=白井・具志堅)にまさかの“ホームの洗礼”が浴びせられた。凱旋試合となるV2戦は、沖縄では実に37年ぶりの世界戦。その期待と注目の高さが、よりによって試合前で一番キツい日に思わぬ形で襲いかかった。

 2日、比嘉は挑戦者で同級9位のモイセス・フエンテス(30=メキシコ)とともに那覇市内のホテルで予備検診と調印式に臨んだ。ここに沖縄メディアが大集結。NHKだけでなく、民放も全テレビ局が大挙してやってきた。試合のチケットは先月27日の一般発売開始からわずか10分で売り切れたが、その期待と注目の高さを証明する形になった。

 ところがそこで待っていたのは、対戦したすべての相手をリングに沈めてきた比嘉のパンチも真っ青なストレートな質問の数々だった。

 沖縄でボクシングの世界戦が行われるのは、所属ジムの具志堅用高会長(62)のV14戦以来、実に37年ぶり。だが、この試合でKO負けして引退に追い込まれた師匠を始め、過去リングに上がった日本人ボクサーは3人全員が敗れている。

 このジンクスについてプレッシャーがあるかを聞かれると、比嘉は「自分はそういうのは関係なく練習して、その日に備えている」と淡々と答えた。だがこれはほんの序の口。元WBC世界スーパーライト級王者の浜田剛史氏(57)の持つ連続KO日本記録「15」に並ぶことを狙うのか? 今の体重は? 家族や友達に連絡はしたのか? といった質問を矢継ぎ早に浴びせられた。

「もちろん狙います」「あと200~300グラム」「試合前1週間ぐらいはLINEもしないので、親とも連絡は取っていない」と王者はすべての質問に丁寧に答えた。今回の試合に向けた公式行事が沖縄で行われるのはこの日が初めてということで、地元メディアから基本的な質問が出るのは無理もない。とはいえ10キロを超える減量をする比嘉にとって、計量前日は一番キツい日。そのタイミングでの“猛ラッシュ”を何とかしのぎ切り、疲れ切った表情で会場を後にした。

 もちろん、地元メディアとしてもすべては応援する気持ちからのもの。すべてを乗り越えて師匠も果たせなかった凱旋Vと連続KOタイ記録を達成すれば、価値は大きい。比嘉の真価が問われる一戦となりそうだ。