【ボクシング】村田 エンダムとの因縁対決は米進出査定マッチ

2017年10月21日 16時30分

村田はエンダム(右)へのリベンジをアラム氏(中)から“義務”づけられた!?

 WBA世界ミドル級タイトルマッチ(22日、東京・両国国技館)の調印式が20日に都内で行われ、同級1位の村田諒太(31=帝拳)と王者アッサン・エンダム(33=フランス)は笑顔を交えながらも火花を散らした。決戦ムードが高まるなか、“ボクシング界のドン”が村田に対して本気モードに突入。村田がエンダムに5月の王座決定戦でのリベンジを果たせば、一気に米国リングの「主役」として扱う構想が立てられているのだ。

 壇上に並んだ村田とエンダムの間には、帝拳ジムとともに村田をプロモートする米トップランク社のボブ・アラムCEO(85)が陣取った。

 村田がダウンを奪いながらもエンダムが判定勝ちした5月の王座決定戦について、アラム氏は「判定は間違っていたと思う」ときっぱり。前回は夫人の体調が思わしくなかったことでテレビ観戦となったが、今回は2013年8月のデビュー戦以来となる来日で、村田を直接チェックする。

 すべてはロンドン五輪金メダリストを米国に売り込むためだ。アラム氏はエンダム戦後のプランとして「18年は米国で何試合かやるようにしたい」と話した。

 本格的な米国進出には認知度をアップさせることが必要。今回はトップランク社と長期の放送契約を結ぶ米最大のスポーツ専門局「ESPN」で東部時間22日午前7時から試合を生中継し、午後6時半からは録画放送することも決まっている。さらにスペイン語チャンネルの「ESPNデポルテ」でも同時中継し、米国に多く住むヒスパニック系に対しても「ムラタ」の名を広める。「今後の対戦相手をどうするか考えるため」(アラム氏)、トップランク社のマッチメーカーも生観戦しチェックする予定だ。

 すべては勝って王者になることが大前提とはいえ、アラム氏はすでに「その先」に向けて手を打っている。これまで村田の「アジア戦略」などを語ったこともあったが、今回の試合内容によっては本場米国のリングでの中心ボクサーに位置づける方針で、“査定マッチ”の様相も呈している。

「来年の終わりごろには『パウンド・フォー・パウンド』(階級差がないと仮定した場合のランキング)に入っているかも」と多大な期待を寄せるドンに応えるべく、村田も「何よりもベルトが欲しい。5か月前は半信半疑だったけど、今回は自信を持って相手を殴れる」と断言。リベンジを果たし“満点回答”で、次なるステップに駆け上がる。