【ボクシング】粟生が再戦の村田に助言

2017年10月17日 16時30分

 ボクシングのWBA世界ミドル級タイトルマッチ(22日、東京・両国国技館)でロンドン五輪金メダルの村田諒太(31=帝拳)が王者アッサン・エンダム(33=フランス)と再び激突する。今年5月の王座決定戦では“疑惑の判定”で敗れた村田が、ダイレクトリマッチでリベンジを果たすことができるのか。全く同じような状況で、見事にベルトを手にしたジムの先輩が熱いエールを送った。

 初対戦で判定負け→ダイレクトリマッチで世界王者――。まさに村田が狙っていることを実際に成功させたのが、2階級制覇王者の粟生隆寛(33=帝拳)だ。2008年10月16日、当時のWBC世界フェザー級王者オスカー・ラリオス(メキシコ)に初挑戦し、ダウンを奪いながらも判定負け。翌年3月の再戦で判定勝ちし王者になった。

 プロ初黒星を喫した最初の対戦でダウンを奪ったのは4回。再戦までの期間が約5か月というのも、怖すぎるぐらい村田―エンダム戦と一致する。ただし粟生の初挑戦は、ダウンを奪ったとはいえ、終盤に猛烈な追い上げを食らったため「12回を終わった時に(勝利を確信して)手を上げきれない自分がいた」と振り返る。

 村田の場合は、WBAの会長自らが「私の採点ではムラタが勝っていた」と話すほどの内容だった。それだけに粟生は「誰もが『勝った』と思った試合をしたのだから、エンダムに対して通用する自信はあるはず。あとは力まないようにすれば」とエールを送る。

 粟生は再戦で判定3―0、ジャッジが最大12点差をつける完勝で王座を手にした。初戦で1―2と敗戦した際と大きく違う結果にできたのは「待ちのボクシング。行く時に行かない。威圧感がないという問題点を修正した」という。結果として「ドシッと構えてやったことで、試合が終わった時には、はっきりした内容で勝ったと思った」。

 村田にとって重圧となりそうなのは、前回は物議を醸すほどの判定負けだったことで「勝って当たり前」の雰囲気があること。だが、そんな心配は無用という。粟生は「そんなにメンタルが弱いヤツじゃないし、その重圧は彼しか背負えないんだから、幸せなことですよ。プレッシャーの中でやることは『五輪で慣れてるだろ』とは村田本人にも言いました」とハッパを掛ける。

 5か月前の対戦を踏まえ、手の内がわかっての再戦について「村田は手数を増やすだけ。エンダムは、より動かないとならないから大変だと思いますよ」(粟生)。

 先輩の期待を拳に乗せ、今度は誰もが納得する結末でリベンジを果たしたい。