目指すは「視聴率2桁獲得」だ。WBO世界ライトフライ級王者の田中恒成(22=畑中)が7日、V2戦(13日、エディオンアリーナ大阪)に向けて練習を公開した。

 同級13位パランポン・CPフレッシュマート(32=タイ)との一戦は、WBOミニマム級王座奪取&初防衛戦から合わせて世界戦5試合目で初めて全国中継(TBS系)される。これはWBA同級王者の田口良一(30=ワタナベ)との統一戦実現を見据え「今回は年末への『顔見せ』だけど、できれば2桁は行ってほしい」(TBS関係者)という期待が込められている。

 そんな状況に田中は「勝つのは当たり前。中盤のKOを狙います」と話したが、これは本当に“絶対条件”だ。試合は王者の小国以載(29=角海老宝石)が岩佐亮佑(27=セレス)を迎え撃つIBF世界スーパーバンタム級戦のセミファイナルで行われる。

 当日は世界戦が両方とも生放送。判定までもつれると、試合後はリング上のインタビューをさっと済ませるだけでメーンイベントの準備に入る。このため、田中が名前を売るには中盤までに倒し、試合後も当日来場予定の田口との絡みでアピールする必要があるのだ。KO防衛のために掲げたテーマはスピードアップで、5月のV1戦後に体幹トレーニングを開始。「食事に気を使うようにして、お菓子もやめました。今までは当たり前のように食べていたんですけど…」との努力も始めた。

 TBSのダブル世界戦のセミで2桁視聴率を獲得したのは宮崎亮(29=井岡)がWBA世界ミニマム級王者になった2012年大みそかだけ。高山勝成氏(34)や和気慎吾(30=FLARE山上)はあと一歩及ばなかったが、田中はどうなるか。