WBA世界Sバンタム級王者・久保隼 9回TKO負けで初防衛失敗

2017年09月03日 18時28分

ダニエル・ローマン(左)にパンチを打たれる久保隼

 WBA世界スーパーバンタム級タイトルマッチ(3日、島津アリーナ京都)は王者・久保隼(27=真正)が挑戦者で同級2位のダニエル・ローマン(27=米国)に9ラウンド1分21秒、TKOで敗れ初防衛に失敗した。

 立ち上がりから主導権を握れなかった。リーチでは圧倒的に上回るものの、ローマンに中に入られて、自分の距離で戦うことができない。序盤は軽い被弾で済んでいたが、ローマンのパンチは徐々に重さを増していく。

 アッパー、フック、ストレートと多彩な右を次々に食らう。6ラウンドには左まぶたをヒッティングでカット。終了間際にはダウン寸前のシーンもあるなど、このあたりから明らかに動きも悪くなる。

 迎えた7ラウンド、右のオーバーハンドをまともに食らってついにダウン。8ラウンド終了間際の2度目のダウンでは腰から落ちた。ロープがクッション代わりになり、何とか立ち上がることはできたものの、リング中央で倒れていたら即レフェリーストップとなってもおかしくなかった。

 そしてローマン陣営がGOサインを出した9ラウンドはメッタ打ちに遭う。右をもらってよろけたところでレフェリーが試合を止めた。

 ダメージで取材対応できなかった久保に代わり、山下正人会長(55)は「ローマンは久保のことをよく研究していた。それに合わせすぎてしまった」と話した。

 テレビ解説を務めたジムの先輩で元3階級王者の長谷川穂積氏(36)は「今日はクリンチが一度もなかった。ピンチを脱する経験のないまま世界王者になってしまったこと(経験の浅さ)が出てしまったのかも」と話した。

 会場の島津アリーナでは、8月15日に高校(南京都高)の先輩でもある山中慎介(34=帝拳)がTKO負けして、WBC世界バンタム級王座13度目の防衛に失敗したのが、まだ記憶に新しいところ。

 一方で1週間前の8月27日にはジムメートの、山中竜也(22)が敵地・熊本に乗り込んでWBO世界ミニマム級のタイトルを獲得。「久保さんにバトンは渡した」と“連勝”を託されていた久保。2人の「山中」の思いが込められた試合は無残な結果となった。