【ボクシング】22歳・山中が“疑似ホーム”でWBO世界ミニマム級王者に

2017年08月28日 16時30分

世界王者となった山中は母の理恵さん(右)とともにポーズ

 WBO世界ミニマム級タイトルマッチ(27日、熊本・芦北町民総合センター)は、同級1位の山中竜也(りゅうや=22、真正)が初防衛に挑んだ王者の福原辰弥(28=本田フィットネス)を3―0の判定で下し、新王者となった。

 山中は終始足を使って距離を保ち、スキを見て福原の顔面にパンチを決めていった。対する福原は距離を詰めてボディーを連打する作戦を1回から最後まで続けた。山中は何度もボディーへのラッシュを食らったが「ダメージはほとんどなかった」と、接戦を余裕の表情で振り返った。研究も抜かりなく「福原さんが左を打つ時に、突っ込んで右側のガードが下がるとトレーナーと話していた」と癖を見抜いた上で試合に臨んでいた。

 勝因は他にもある。会場は熊本出身の福原にとってはホームだったが、山中陣営はその「地の利」を打ち消したのだ。バス1台でジムのある神戸から約40人が応援に駆けつけ、さらに電車を使い、約100人の応援団が集結した。

 ラウンドの合間に「福原コール」が起きれば、「竜也コール」で応戦。山中がパンチを当てれば、一斉に「いいぞ!」と声が飛んだ。「まるで神戸でやっているみたいだった」と新王者が振り返るほどで、逆に福原陣営は「まさかあんなに来るとは思わなかった」と絶句した。“疑似ホーム”をつくり出し、勝利に結びつけた山中は「長谷川さんみたいなチャンピオンになりたい」と宣言。ジムの大先輩で元3階級制覇王者の長谷川穂積氏(36)を目標に防衛を重ねていくつもりだ。