WBA世界ライトフライ級王者・田口良一(30=ワタナベ)が18日、V6戦(23日、東京・大田区総合体育館)に向けた公開練習を行った。

 挑戦者で同級1位のロベルト・バレラ(24=コロンビア)がスイッチを多用する選手ということと、昨年大みそかのV5戦から7か月近く試合間隔が空いてしまったため、体のバランスを整える意味も込めて、今回の試合に向けて採用した練習は左投げでのキャッチボールだった。

 最初のうちはサウスポーの選手とのスパーリングもキャッチボールもぎこちないものだったが、現在ではそこそこの距離を投げられるようになったという。

 その成果で、試合はスイッチ合戦になると思いきや「試合の流れの中で体勢が左構えになった時はスイッチしますけど、普通の状況ですることはないです」。備えあれば憂いなし。万全の準備をしておけば、相手がどんな策を取っても慌てることはないというわけだ。

 試合当日は統一戦を熱望しているWBO世界Lフライ級王者・田中恒成(22=畑中)がテレビ中継のゲストで来場する。

 田口は昨年12月に30歳になったことで「ボクシングをいつまでも続けられるわけじゃないし、友達と将来設計とかについて話すことも多くなった」という。統一王者となれば第2の人生が大きく変わることは間違いないだけに「この試合で負けたら元も子もない」ということは百も承知。冷や汗の引き分け防衛だったV5戦のモヤモヤも晴らす快勝で、統一戦につなげたい。