ボクシングのWBA世界ミドル級王座決定戦(5月20日)でアッサン・エンダム(33=フランス)に判定で敗れ、進退が注目されていたロンドン五輪金メダルの村田諒太(31=帝拳)は8日に「得られなかったベルトを取ることに尽力していきたい」と現役続行を表明し、練習を再開した。

 世間を騒がせた“疑惑の判定”となったことに「ジャッジはジャッジの仕事、世間の評価は世間の人がするもの。自分の仕事じゃない」と強調。その上で試合を振り返り「世界のトップクラスに通用するか半信半疑だったが、自信を得ることができた。失うものはなかった」と語った。

 帝拳ジムの浜田剛史代表(56)は WBAが村田とエンダムに再戦を指示していることに「本人の意思を確認したばかりで、今後については白紙」とコメント。村田も「世界戦の背景を考えれば、誰とやりたいとは言えない。誰とでも試合を組んでいただければ、全力でやるだけ」と話した。

 初の世界タイトル戦を経験した村田は「今のやり方をベースにもっと強くなれることがわかった。アスリートはみんなそうかもしれないけど、試合の後は好きなようにやりたいことを試せるので練習が楽しい」。さらにスケールアップし、次のリングに立つつもりだ。