ボクシングのWBC世界バンタム級タイトルマッチ(2日、両国国技館)で12度目の防衛に成功した山中慎介(34=帝拳)に意外な“難敵”が浮上した。3日に「明日(4日)はヨメの誕生日なんですけど、ノープランなんです。どうしよう…」。32回目のバースデーを迎える沙也乃夫人をどう祝うのか。本気で悩んでいるのだ。

 一夜明け会見では、防衛戦の振り返りはもちろん、元WBA世界ライトフライ級王者、具志堅用高氏(61)の持つ連続防衛の日本記録「13」に並ぶことができるか。その対戦相手など丁寧に対応していたが、次戦は秋ごろの予定とあって、まずは目の前の難題をどうクリアするかで頭がいっぱいだったという。

 昨年の誕生日はリボリオ・ソリス(34=ベネズエラ)に判定勝ちしたV10戦の当日。それ以前も4年連続で4月に防衛戦があったために「3・4」は試合に向けて集中している時期だった。減量もあって豪華な食事もできないと“免罪符”があった。だが今回は、3日の会見で試合関連の行事はすべて終わり、4日からはオフとなる。

 今回の試合前も夫人の存在が大きな力になった。開始直前。リング上から目をやると「盛り上がってる会場の中でヨメだけが心配そうな顔をしていた」(山中)と奮起し、勝利を収めると「無事に戻ってきてくれて、ありがとう」とねぎらいを受けた。

 これだけの愛に満ちたサポートに対する感謝を示すには「神の左」に勝るとも劣らないインパクトが必要。果たして愛妻をKOするような演出はできるのか。