WBC世界バンタム級タイトルマッチ(3月2日、東京・両国国技館)の調印式が28日、都内で行われ、12度目の防衛戦に臨む王者・山中慎介(34=帝拳)が高らかにKO宣言した。

 試合で使うグローブをチェックしていた山中の顔は、なぜかニヤけていた。その理由は「日本製のグローブって(高品質で)どれも同じだなぁって思ったので」。

 世界戦では2組のグローブが用意され、どちらを試合に使うか実際に拳を入れてみて確認するのだが、全く差がないことに改めて感心。そして「このグローブでKOして、皆さんに喜んでもらいたい」と、早くもフィニッシュブローのイメージまでできているかのようだった。

 帝拳ジムの浜田剛史代表(56)は「試合のたびに調整がうまくなっている。今回も調子がいいけど、本当の絶好調はあさって(試合当日)にもってきてくれるはず」と話す。

「一方的に殴って、勝つことを目指してきた」という山中に対し、同級6位の挑戦者カルロス・カールソン(26=メキシコ)も「戦う準備はできている」と返したが、どこまで対抗することができるか。