昨年大みそかのWBA世界ライトフライ級タイトルマッチで5度目の防衛に成功した王者・田口良一(30=ワタナベ)が2日、都内のジムで会見を行った。

 カルロス・カニサレス(23=ベネズエラ)との試合は「想像と全く違う展開になって」徹底的に足を使ってきた挑戦者をつかまえきれず1―1の引き分け。

 それでも内山高志(37)と河野公平(36)の先輩2人が王座返り咲きに失敗したことで「とりあえず、ジムにベルトが残ってよかったです」と正直な気持ちも打ち明けた。

 明けたばかりの2017年は、唯一の世界王者としてワタナベジムの屋台骨を支えていくことになるが「防衛回数とかよりも、誰からも『強い』と認めてもらえる王者になりたい」と抱負を語った。

 また、昨年4月に2R・KO負けしたジェスレル・コラレス(25=パナマ)に1―2で判定負けし、リベンジに失敗した内山について渡辺均会長(66)は、前日にメールを交わしたことを明らかにし「せっかく試合を組んでもらったのに結果を出せずにすみませんでした、と書いてきたので『気にせずゆっくり休め』と返した」。

 注目の進退については「いつまでにとか期限は決めない。ただ、どんな選択をしても全力で支えていきたい」と話した。