WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ(30日、東京・有明コロシアム)で王者・井上尚弥(23=大橋)に挑む元WBA同級王者・河野公平(36=ワタナベ)が20日、都内のジムで公開練習を行った。

 本格的なスパーリングなどは前日に打ち上げたとあって、この日は30分ほど体を動かしたのみ。「井上選手は日本の『パウンド・フォー・パウンド』(階級差がないと仮定した場合のランクで最上位の意味)。本当に強い選手とやれるのはうれしい。ワクワクした気持ち」と現在の心境を語った。

 8月31日にWBA王座のV4戦で当時の暫定王者ルイス・コンセプシオン(31=パナマ)に判定負けした後は「95%ぐらいの確率で引退するのかなと思っていた」という。

 そんな時に届いた井上戦のオファー。“怪物”と拳を交えることに、周囲はもろ手を挙げて賛成という雰囲気ではなかった。当初は「心の底からやりたいなら、やれば」と話していた芽衣夫人も「井上君とやるのはやめておいた方がいいんじゃない」と言いだしたそうだ。

 それでも「序盤か中盤のKO狙い。あっと驚かせるような試合をします」と話す河野が怪物退治を果たせるか。