WBA世界フライ級王者の井岡一翔(27=井岡)が、同級6位キービン・ララ(21=ニカラグア)とのV3戦(20日、エディオンアリーナ大阪)に向けて「新兵器」を導入した。

 公開練習を行った12日、ジムには見慣れないモノが置かれていた。それは、子供用のビニール製プールだ。“水深”は50センチほどで、大きさも3メートル四方ぐらい。汗と拳が飛び交うジムには、あまりに似合わない。

 実はこれ、一翔の「専用プール」だという。夏に冷房のないジムでみっちり練習すると、熱中症寸前になる。熱くなった体を効率的に冷やすため、父でもある一法会長(48)が取り入れた。練習後はコンビニで買ってきた袋入りの氷を15個ほど浮かべた「水風呂」で、一気にクールダウン。ジムでは一翔だけが使用を許されている。

 ところが…ここに“乱入”を試みたのが、高校からの付き合いがある元WBAミニマム級王者の宮崎亮(27)だった。

 子供用のプールに大人2人で入れば、必然的に寄り添うようになる。一般人にも丸見えのジムの前で、それをやったら、あまりに異様…。このため一法会長が「男2人では、やめろ」と一喝。おかげで、あらぬ“疑惑”を招かずに済んだ。

 順当に防衛すれば、次戦は大みそかになる。一翔は「年内に(他団体との)統一戦をやりたい気持ちはある」。そのためにも、ここでつまずくわけにはいかない。専用プールにつかっている時のように、涼しい顔で倒したいところだ。