WBC世界ミドル級6位の村田諒太(30=帝拳)が7月23日に米ラスベガスで行われる次戦に向けて8日、約2週間の米国キャンプへと出発。ここで「世界王者になった後のことを考えることがある」と話した。

 プロとして10戦。これまでは「目の前の試合に集中する」と言い続けてきたが、ついに世界取りへの自信を口にした。

「この先のことを、少し考えています」

 年内にも世界挑戦の可能性がある村田にとって「先」とは当然、世界戦のことだ。さらには「先の先。(王座を)取ったとしたらどうなるんだろう?とか考えることもあります」と、すでに世界王者になった時の“シミュレーション”もしていることを明かした。

 村田の最初の標的は、WBO世界ミドル級王者のビリー・ジョー・ソーンダース(26=英国)になることが見込まれる。「先の先」とは、これをクリアした後のこと。ミドル級はゲンナジー・ゴロフキン(34=カザフスタン)がWBC(暫定から昇格)、WBA、IBFと3本のベルトを保持。また、WBC王座を先月返上した「カネロ」ことサウル・アルバレス(25=メキシコ)もおり、こうした世界的なスーパースターと戦うイメージをしているというわけだ。

 7月の試合は早い試合順が予想され「会場はガラガラだと思いますけど、『また見たい』と思わせる試合がしたいですね」。ビッグマッチ待望論が起きるようなKO勝利を披露したいところだ。