ワタナベジムの渡辺均会長(66)は20日、前WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者の内山高志(36=ワタナベ)の復帰戦が、大みそかに行われる可能性を示唆した。

 この日はWBA世界スーパーフライ級王者の河野公平(35)と同ライトフライ級王者の田口良一(29=いずれもワタナベ)が4月27日の防衛戦後、初めて練習を公開した。両王者ともに軽快な動きを見せたが、同日にジェスレル・コラレス(24=パナマ)に2回KOで敗れ、12度目の防衛に失敗した内山は、進退を保留していることもあって姿はなし…。最近はなかった光景に渡辺会長は「内山がいないとさみしい。内山の存在感はすごかった…」と思わずこぼしたほどだった。

 その内山は、すでにランニングを再開したことを自身のブログで明かすなど、現役続行に意欲あり、ともとれる動きを見せ始めている。電話で話したという田口も「思ったよりも元気そうで安心した。内山さんがジムの大黒柱なので」と話した。そうなると気になるのは復帰戦の日程だ。

 渡辺会長は「内山自身もコラレスに借りを返したいというのが強いんじゃないか」との胸中を察し「(復帰戦は)早くても大みそか」と、年末の恒例行事での復帰を示唆した。

 王者の田口をして「みんな内山さんを見たくて会場に足を運んでいたと思う」と言わしめた内山。相次ぐ復帰への熱烈なラブコールに対し、どんな答えを出すのか。