WBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ(27日、東京・大田区総合体育館)で、V12に臨むスーパー王者の内山高志(36)は26日の前日計量を一発でパス。だが、同級暫定王者ジェスレル・コラレス(24=パナマ)は400グラムオーバーとなった。2度目でパスしたが、内山の記録が台なしになる恐れがあったため、周囲は冷や汗ものだった。

 関係者が見守った計量でリミット(58.9キロ)に届かなかったコラレスに、内山は「お願いだから体重を落として」と懇願。最初の計量から2時間以内にパスできないとコラレスは失格となり、試合結果に関係なく、内山の王座は移動しない。だが、具志堅用高氏(60)の記録(V13)に並んだ際「連続防衛」の議論になる可能性があった。

 コラレスは汗をしぼり出すためにサウナで縄跳びをし「ここはジムじゃない」と追い出されたが、何とか2度目で計量をパスした。内山は「普通なら(失格選手と)試合をやる必要はない」と話していたモヤモヤも吹き飛び、あとはお騒がせ男をリングに沈めるだけだ。