帝拳ジム・浜田代表が村田に課題「ブーイングを歓声に変えろ!」

2016年01月09日 16時00分

 帝拳ジムは8日、所属するロンドン五輪ボクシング金メダリストの村田諒太(29)が、30日に中国・上海でプロ9戦目となるミドル級10回戦を行うと発表した。元世界王者との対戦経験もあるWBCスペイン語圏ミドル級王者のガストン・アレハンドロ・ベガ(32=アルゼンチン)と対戦するが、同ジムの浜田剛史代表(55)は「ブーイングを歓声に変える」ことを課題とした。どういうことか?

 

 村田は不完全燃焼の判定勝利に終わった昨年11月の米ラスベガスデビュー戦を「後ろに体重が乗っていた。あれでは強いパンチは打てない」と振り返り、今回はKO勝利を自らに課した。

 

 昨年は拳を痛めた影響もあって2試合しか戦えなかったが、今年は4試合を目標とし、その中で世界挑戦ができれば…というのが村田本人と陣営の一致した青写真だ。

 

 上海では、それに向け確実に進化していることを証明しなければならない。「こいつなら(世界戦の挑戦者として)面白いかな、と言われるようになりたい」と語る村田に義務付けられるのは当然KO勝ち。それも、アウェーの観客を巻き込むような内容のものだ。

 

 一昨年2月にマカオで試合をした際は、反日感情からブーイングを浴びた。今回も中国とあって同様の状況が予想されるが、浜田代表は「そのブーイングを黙らせて、喝采されるような試合ができるように」との課題を挙げた。

 

 最新のミドル級ランクではWBCの4位を筆頭に、村田は主要4団体すべてで世界王者への挑戦資格のある15位以内に入っている。ミドル級の世界王者にはゲンナジー・ゴロフキン(33=カザフスタン)を筆頭にスーパースターが居並ぶだけに、挑戦権を手に入れるだけでも容易ではない。ただ、挑戦者の負傷などで急きょ「代役」として指名される可能性がないわけではない。

 

“お鉢”が回ってくるかどうかはボクサーとしての商品価値次第。30日の試合もそのテストの一つで、実際に世界戦が実現すれば「完全に敵地の状態で戦うことになるでしょう。その状況で結果を出すためには、お客さんを引きつけるような試合をしないと」と浜田代表。ノンタイトル戦でできないようでは、世界戦では到底不可能。上海出陣はそのための試金石というわけだ。

 

 もちろん、村田もわかっている。この日の公開練習では2ラウンドが予定されたスパーリングの1ラウンド中盤にメキシコ人パートナーを“破壊”してしまい、急きょ打ち切りとなるハプニングがあったが「右が効いたんだと思います」と涼しい顔だ。「これまでは『金メダリスト』を守りたい自分がいた。そういうのは好きじゃない。ボクサーらしく拳で相手に怖いと思わせられるように」と語った2016年への意気込みを早くも“実践”した格好。上海で「ニュー村田」を見せることができるか。