ボクシングのWBC女子世界ミニフライ級タイトルマッチ(20日、福岡・九電記念体育館)で王者の黒木優子(24=YuKO)が、挑戦者で、前IBF女子ミニフライ級王者ナンシー・フランコ(26=メキシコ)を3―0の判定で下し、3度目の防衛に成功した。

 美女ボクサーとして注目の黒木は、約2500人の観客が見守る地元で負けるわけにはいかない。典型的なファイターの挑戦者は1回から強気に前へ出てきたが、大振りのパンチを冷静にかわして距離を取る。その後も、リズムよくパンチを叩き込むなど、危なげない試合運びで完勝した。

 それでも黒木は「一度もダウンを取れずに悔しい。すみません!」と観客に謝罪。「安心して見てもらえたと思うけど、スリリングじゃなかった。やっぱKOが一番見応えがありますよね」と反省した。「今はよけて打つのが精一杯。目指すのは打ってよけて攻めてリターンをよけて打つ」と目標を掲げた。

 10回に相手のヒジが入り、右目上を切った。顔を切るのは初めてだが「(防衛は)早めのクリスマスプレゼントですね」と素直に喜んでキュートな笑みを浮かべた。