KOせよ。帝拳ジムは21日、WBC&WBOでミドル級5位の村田諒太(29=帝拳)が11月7日(日本時間8日)に米ラスベガスのトーマス&マックセンターで10回戦を戦うと発表した。

 ロンドン五輪金メダリストがプロ8戦目でついに本場のリングに登場。当日は、WBO世界ウエルター級王者ティモシー・ブラッドリー(32=米国)が元WBAライト級王者ブランドン・リオス(29=米国)を迎え撃つ一戦と、北京&ロンドン五輪の金メダリストでWBOフェザー級王者のワシル・ロマチェンコ(27=ウクライナ)のV3戦という注目のダブルメーンの前座で行われる。

 ただ、ビッグイベントのリングに立てばアピールになる、という単純なものではない。帝拳ジムの浜田剛史代表(54)は「本場のファンにアピールするためには、結果はもちろん、内容が問われる」と指摘した。

 今回の相手は元WBOオリエンタル・ミドル級王者のガナー・ジャクソン(29=ニュージーランド)。戦績は31戦22勝(8KO)6敗3分けだが、KO負けは一度もない。さらに特筆すべきは尋常ならぬタフネスさだ。直近の試合が先週木曜日の15日。過去には最短で中6日、1か月以内の試合間隔も6度ある。驚異的なペースで試合ができる頑丈さがあるということだ。さらに「結構、手数を出して攻めてくるスタイル。相手の持ち味を“殺す”のがうまいんでしょう」(浜田代表)。

 そんな相手を倒してこそ世界挑戦へのアピールとなる。浜田代表は「KOしにいく、となるでしょう。それぐらいじゃないと名前を売ることはできない」ときっぱり。村田ももちろん承知で「第2のデビュー戦の気持ち。自分のボクシングをした結果としてKOになるように」と強烈なアピールを誓った。