世界バンタム級3団体統一王者の井上尚弥(29=大橋)が28日、神奈川・横浜の同ジムで自身が経験した空き巣被害について口を開いた。

 井上は今月7日、ノニト・ドネアとの同級3団体統一戦に勝利。その当日の夜に自宅に空き巣が入り、SNSで公表していた。この日、集まったメディアの前で「試合が終わってから、まあいろいろあり、空き巣もあり…」と自虐的に語り、軽めの練習を終えるとリング脇に腰を下ろし、空き巣の詳細を説明した。

 犯人について「つかまってないです」と告白すると、横にいた父・真吾トレーナーが「オレじゃないよ!」と合いの手。すぐに「そう信じたいです」と笑顔を見せた。防犯カメラには映っていたというが「でも(頭から衣類を)かぶっていたので。ザ・泥棒です」と話した。

 被害を知ったのは試合直後。一報を知らされ、帰宅途中には「ちょっとワクワクしましたね。どんなん?みたいな。まず想像できないじゃないですか、家に空き巣が入ったって。え?って。どんな状況?みたいな」と思わぬ心理状況に陥ったことを明かした。だが、実際に被害を目にすると「もう腹立たしいですよ、ホントに。試合終わった直後はそんなに(メンタルが)落ちるとかはなかったですが、徐々に怒りが…」と振り返った。

 今後はリング上と同様に鉄壁の〝カード〟を固める。年内に行われる予定の4団体統一戦に向けて「対策はちゃんと考えています。誰かを家に置いておきます」。今回の件を機に「試合前の1か月のホテル生活もやめようかな。(家族は)いるけど、自分がいないから不安なので」と様々な対策を講じる予定だ。