ボクシングの世界ヘビー級3団体統一王者オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)が、前王者アンソニー・ジョシュア(英国)と8月20日にサウジアラビアのジッダで再戦することが決まった。英大手プロモーターのマッチルームが19日(日本時間20日)に発表した。

 元クルーザー級4団体統一王者のウシクは昨年9月にWBAスーパー、IBF、WBOヘビー級統一王者のジョシュアに挑戦。3―0の判定勝ちを収めて新王者となった。今年の再戦が予定されていた中、ロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始。ウシクは母国の領土防衛軍に参加したため、再戦の日程は一時不透明な状況となっていた。その後にウシクは軍を離れてウクライナから出国。再戦へ向けた準備を進めている。

 ヘビー級の実力者同士の一戦に注目が集まる一方で、最も権威ある米専門誌「ザ・リング」のパウンド・フォー・パウンド(PFP=階級を超えた最強ランキング)の動向も気になるところ。同ランキングでは、WBAスーパー、IBF、WBCバンタム級統一王者の井上尚弥(大橋)が日本人で初めて1位の座を獲得したばかり。井上が今月7日にノニト・ドネア(フィリピン)に圧勝して3団体統一を達成するまで、1位に君臨していたのはウシクだった。

 ウシクが軍参加によるブランクを乗り越えて1位に返り咲くのか、日本のモンスターが引き続き最強の地位を〝防衛〟するのか。興味の尽きない一戦となりそうだ。