ボクシングの大橋ジムの大橋秀行会長(57)が17日、神奈川・横浜市の同ジムで取材に応じ、WBAスーパー&IBF&WBC世界バンタム級統一王者の井上尚弥(29=大橋)がパウンド・フォー・パウンド(PFP=階級を超えた最強ランキング)1位になったことに「幸せいっぱい」と感想を語った。

 井上は7日の同級3団体統一戦(さいたまスーパーアリーナ)で前WBC同級王者のノニト・ドネア(39=フィリピン)に圧勝。日本人初の3団体統一を果たすとともに、最も権威ある米専門誌「ザ・リング」のPFPで日本人初の1位に輝いた。

 この快挙について大橋会長は「自分が世界タイトルを取ったのが奇跡だと思ったけど、自分のジムからPFP1位が出るなんて…。こんな幸せな人間はいない」と感慨深げ。その後も「すごい、すごい、夢のよう」とモンスターの偉業に感無量の様子だった。

 一方、この日は同ジムでボクシング転向以来4戦無敗(4KO)の元K―1王者・武居由樹(大橋)が次戦(8月26日、東京・後楽園ホール)で東洋太平洋スーパーバンタム級王座に挑戦することを発表。モンスターに続くスター誕生の予感が漂う中、大橋会長は「すげえ戦いが終わったばっかなのに、もう…。ボクシングに携わって、こんな幸せなことはない。選手に感謝したい」と、しみじみ語った。