日本人初の4階級制覇王者でWBO世界スーパーフライ級王者の井岡一翔(33=志成)が2日、元4階級制覇王者で同級1位のドニー・ニエテス(40=フィリピン)との防衛戦(7月13日、東京・大田区総合体育館)に向けて意気込みを語った。
2018年12月の大みそか決戦で敗れて以来の再戦とあって、井岡は「あの試合がプロで2度目の負け。あの敗戦から学ぶものがありました。あの負けがあるから今がある。どちらが本当に真の4階級のチャンピオンかハッキリした勝ち方、明確に勝ちたいと思っています」とリベンジを誓った。
一方、記者団からは一時浮上したWBAスーパー&IBF世界バンタム級統一王者の井上尚弥(29=大橋)とのドリームマッチについて質問が飛んだ。井上は今年1月、イベント後の囲み取材で「自分もキャリア後半に入るし、どこかで耳にした『5階級制覇を目指す』っていうコメントに期待しつつ…。ファンの中でひそかに楽しみにって声も自分も聞きます。盛り上げるのであれば、そこはアリなのかなっていう。自分がバンタム級にいる間にそういう流れになれば」と発言していた。
これに対して井岡は「正直、具体的な要素のある話じゃないので。こういう公の場で『5階級制覇を目指して階級上げる』とも言っていませんし。どこでそういう話になったかわからないですけど」と話した。
また、夢の対決に関する自身の見解については「この件に関してはボクがしゃべればしゃべるほど自分が損するなと思う。変に見ている人に期待を持たせることとか、現実味がないことで話したくはないですね」と言うにとどめた。
井上の発言はあくまで井岡側が5階級制覇を狙う場合という条件付き。井岡は現在、統一戦を最大の目標に掲げている。