
ボクシングの世界スーパーミドル級4団体統一王者の〝カネロ〟ことサウル・アルバレス(31=メキシコ)とWBAスーパー&IBF世界ミドル級王者のゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)が9月17日に対戦することが正式に決まった。
両者が戦うのは3度目。最初の対決となった2017年9月は引き分け、2度目の18年9月はカネロが判定勝利(2―0)を収めている。今回はゴロフキンが1階級上げて、スーパーミドル級の統一タイトルに挑戦する。
海外では〝三部作の完成〟と注目を集めているが、果たしてどちらが優勢なのか? 12年5月にゴロフキンと戦って3ラウンドTKO負けを喫した元東洋太平洋&元日本ミドル王者・淵上誠氏は「個人的には前2試合はゴロフキンが勝っていたんじゃないかって思っていますが、今回はカネロが絶対的に有利だと思います」と話した。その理由として「カネロは前回、体をデカくして階級を上げましたよね。今回は1階級、落として戦う。逆にゴロフキンは1階級上げて戦うことになる。これってボクサーにとってものすごい差です」と指摘した。
カネロは今月7日にWBA世界ライトヘビー級スーパー王者のドミトリー・ビボル(ロシア)に挑戦して8年8か月ぶりに敗戦。一方のゴロフキンは4月に村田諒太(帝拳)との統一戦に勝利している。前回の勝敗以上に階級の〝上げ下げ〟が大きく影響するのだという。
もちろん計量日には同じ体重になる。それでも直近の試合で2階級も違う2人が戦うのは相当のハンディ。淵上氏は「恐らくリングで体を見ても差を感じるでしょう」(淵上)。パンチの重さにも現れるという。
淵上氏はカネロ優位としたうえで「不利な状況でもこの試合をやるって決断したゴロフキンはやっぱりカッコいい。彼には心を引かれますね」と話した。
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