「すみだボクシング祭り2022」が15日、東京・墨田区総合体育館で行われ、現役世界王者や五輪メダリストらプロ・アマのボクサーが一堂に会した。

 このイベントは昨夏の東京五輪でボクシング競技が同区の両国国技館で開催されたことにちなみ、区民の健康増進や地域力向上を目的に実施。WBC世界ライトフライ級王者・寺地拳四朗(30=BMB)、WBO世界フライ級王者の中谷潤人(24=M・T)らがトークショーを行った。

 会場に設営されたリング上でミット打ちを実施したのは東京五輪女子フライ級銅メダルの並木月海(23=自衛隊)。小柄な体ながら、俊敏なフットワークと力強いパンチでファンの目をクギ付けにした。

 その後、取材に応じた並木は「いろんな人にボクシングを知ってもらいたい。多くの方が来てくれたのでうれしいです。墨田区は五輪や全日本選手権で本当に協力してもらっている。私自身も少しでも協力できたらという気持ちがあります」と笑顔で話した。

 今後のビジョンも徐々に明確になっている。「東京五輪が終わった直後は全く考えられなかったんですけど、今は次へのスタートが切れている。気持ち的に今は入ってきていると感じ」。2024年パリ五輪に向けて「やるからには一番いい色のメダルを取りたいって気持ちはあります」と見据えている。だが、その一方で金メダル取りは「パリ五輪の舞台で、というこだわりはない。出る大会では金メダルを取りたいですし、最後に納得できたなって思える試合をしたい」とブレない決意を口にした。