元K―1スーパーバンタム級王者の武居由樹(25=大橋)が22日、東京・後楽園ホールで行われたスーパーバンタム級10回戦で、日本スーパーバンタム級16位の河村真吾(31=堺春樹)を右フックで仕留めて2ラウンド(R)TKO勝ちを収めた。

 その瞬間、会場がどよめいた。ボクシング転向以来3戦全勝、すべて1RKOという驚異の男が、また一つ衝撃を残した。1Rは互いに様子を見る展開になったが、2R目で右フックを一閃。まともに顔面に食らった河村はまるでスローモーションのように崩れ落ちた。すぐに陣営からタオルが投げ込まれ、2R1分22秒TKO。河村は担架で運ばれた。
 
 試合終了直後、武居は歓喜に沸くリングで「いろんな戦い方を想定していたが、早めにいってしまった」と興奮冷めやらぬ表情。さらに「まだ戦いはこれから。僕の夢に乗っかって、すごい景色を見せられるように頑張りたい。俺についてきてほしい」と熱い気持ちをファンへ明るく伝えた。
 
 この日は武居にとって5年前(2017年)に第2代K―1スーパー・バンタム級王者になった思い出深い日。「次も最高の試合にしたい」。衝撃の連鎖は止まらなそうだ。