前ヘビー級3団体統一王者のアンソニー・ジョシュア(32=英国)が〝因縁の相手〟への思いを語った。

 昨年9月に保持していた3本のベルトを懸けてオレクサンドル・ウシク(ウクライナ)と対戦。ロンドンのプレミアリーグ、トットナム・ホットスパーズのスタジアムに6万人以上の観衆を集めて行われたメガファイトで判定負けを喫し、すべてのベルトを奪われた。

 その後、今年の5月か6月に再戦が行われるはずだったが、ロシアがウクライナへ軍事侵攻。ウシクは「私にとって大事なのは、チャンピオンベルトよりも国とプライドだ」と宣言し、祖国の首都キエフの領土防衛隊に入隊。試合どころではなくなった。

 リベンジの機会が不透明となる中、ジョシュアが胸の内を吐露した。英メディア「メトロ」によると「ジョシュアは試合が延期されるかと聞かれると『分からない。そのことには触れたくない。彼(ウシク)を休ませ、彼が現在対処していることを処理させればいい。今は試合の話をすることはできない。彼は今、多くのことを経験している』と語った。ウシクへの配慮からこの試合について語ることを避け、代わりに相手への支持を表明した」と伝えている。

 また同メディアは、ジョシュアのプロモーターである英「マッチルーム」のエディ・ハーン氏が「5月か6月に暫定で試合をしなければならないなら、喜んでそうする。彼(ウシク)のチームに連絡を取って『私たちの試合は大丈夫ですか』と尋ねるのは正しいとは思えない。われわれは彼が経験していることを尊重し、彼が必要とするすべての時間を与えるつもりだ」とコメントしたと伝えた。無事に開催される日はやってくるのだろうか。