WBA世界スーパーフェザー級王座戦(6日、大田区総合体育館)はスーパー王者の内山高志(35=ワタナベ)が、同級7位の挑戦者ジョムトーン・チューワッタナ(25=タイ)に2R1分15秒TKOで勝利を収め10度目の防衛に成功した。

 衝撃のKO勝利だった。1Rから右をフルスイングしていった内山は、ロープに追い詰め猛ラッシュ。早々に試合の主導権をつかむ。

 2R、KOダイナマイトが爆発する。狙い澄ました右ストレートがクリーンヒットすると、ジョムトーンが崩れ落ちる。剛腕をまともに食った挑戦者は大の字。レフェリーがたまらず試合を止めた。

 圧倒的な強さを見せつけた内山は「右ストレートが1Rにはいったんで。こんなに早く決着がつくとはビックリ。右が当たってよかったです」と満面の笑み。連続防衛を「10」に伸ばし、長谷川穂積(34=真正)以来となる2桁防衛に成功し、国内2位タイに浮上した。元WBA世界ライトフライ級王者・具志堅用高氏(59)の持つ大記録V13にあと3と迫った。

 スーパー王者の実力を証明した内山にはビッグマッチ実現の期待がかかる。

 リング上では放送席でゲスト解説したWBC王者・三浦隆司(30=帝拳)とロープを挟んでの対話が実現。三浦が「いいKOを見せてもらいました。準備はできてるんで、いずれやれれば」と投げかければ、内山も「前回の試合のようにいかないと思うんで。決まったら挑みたいと思う」と呼応した。

 待望されて久しい日本人同士の統一戦は実現するのか――。