ボクシング世界選手権(セルビア・ベオグラード)で7階級の決勝が5日(日本時間6日)行われ、ウエルター級の岡沢セオン(25=INSPA)とバンタム級の坪井智也(25=自衛隊)が日本勢初の優勝を果たした。これまでの最高は2011年にミドル級で準優勝した村田諒太(現WBA世界ミドル級スーパー王者)だった。

 東京五輪代表の岡沢は決勝でオマリ・ジョーンズ(米国)と対戦。第1ラウンドはなかなか前に出られず守勢となるも第3ラウンドでカウンターからパンチを当ててポイントを奪い、3―2の判定で勝った。試合前に「優勝します」と宣言していたが、苦戦しながらも頂点に立った。

 坪井は決勝でマフムド・サビルカン(カザフスタン)を相手に序盤から有効打を打ち込むなど右ストレートを中心に優位に試合を進めた。第3ラウンドではサビルカンのラフな対応にも冷静に対応し、ポイントを積み重ね、判定5―0で勝利した。準決勝後に「決勝も最後は気持ちだと思う。気力を振り絞って闘う」とコメントしていた。

 これまで日本人のメダリストは村田を含めて3人。優勝賞金は10万ドル(約1140万円)。3年後のパリ五輪出場を目指す2人にとって最高のスタートとなったようだ。