大みそか決戦流れた和気が世界戦へ再始動

2015年02月03日 16時00分

世界挑戦に向けて和気(左)は古口会長とミット打ちで再スタート

 東洋太平洋スーパーバンタム級王者の和気慎吾(27=古口)が汚名返上に向け、再始動した。27日に東京・後楽園ホールでジミー・パイパ(21=フィリピン)とV5戦を行う和気は2日、都内のジムで練習を公開した。大みそかにWBA、WBO統一王者のギジェルモ・リゴンドー(34=キューバ)への世界初挑戦が一度は内定したものの、消滅。年末のボクシング興行戦争の余波によるもので本人に悪気があるものではないが、一時所属ジムと連絡が取れない状態になり、物議を醸した。

 

 この日は古口哲会長(57)とミット打ちを行ったが、会長と汗を流したのは11月以来だった。迷惑をかけた育ての親に恩返しをするのはリングの上しかない。どん底まで落ちた男を照らす、新たな希望の光も見えた。和気の試合をめぐっては昨年までフジテレビが主導していたが、今年からTBSに代わり、世界初挑戦のバックアップ態勢が整った。その相手にはリゴンドーに加え、WBA同級正規王者のスコット・クイッグ(26=英国)も浮上。昨年にも英国での挑戦の打診があったが、アウェーでの戦いに陣営が難色を示したことに加え、和気の故障もあって白紙となった経緯がある。和気の代わりに挑戦した大竹秀典(33=金子)は大差の判定負けを喫した。

 

 そんななかで古口会長は、大竹戦で右拳を痛めたクイッグに王座返上の可能性があるという情報をキャッチ。そうなれば、WBAランク2位の和気に王座決定戦への出場権が転がり込む。パイパに圧勝し、次戦で世界初挑戦――。和気の青写真はすでにできている。代役としてリゴンドーと対戦した天笠尚(29=山上)は2度のダウンを奪う大善戦で名を上げた。「今、考えればボクはあそこに立つ人間ではなかった」。静かに悔しさをこらえたその目には、世界戦の舞台しか見えていない。