WBAスーパー&IBF世界バンタム級統一王者の井上尚弥(28=大橋)が、WBO世界同級王者のジョンリール・カシメロ(32=フィリピン)陣営の〝二枚舌〟戦法にうんざりしている。

 かねて井上との対戦を熱望し挑発を繰り返すカシメロは、14日に行われたギジェルモ・リゴンドー(キューバ)との一戦に勝利した後も、無礼な振る舞いで井上を激怒させていた。

 さらに米メディア「ボクシングシーン・コム」によるとカシメロと契約を結ぶMPプロモーションのショーン・ギボンズ氏は「カシメロは9か国で3つの世界タイトルを獲得した。井上をKOして10か国目にになるだろう。いつでもどこでも、誰とでも戦うよ」と日本に乗り込む意向を示している。

 完全に井上をターゲットに絞り込んだようにも見えるが、一方で同氏は以前には「先に(WBC世界同級王者の)ノニト・ドネアとやる。ドネアよ、逃げるな」とも語っており、もやはその言動は矛盾だらけだ。

 これに井上は自身のSNSで「GOサインはもうわかったよ。俺と試合をしないと相手にされないし、金にならないからごちゃごちゃ言いたいのもわかる。全てはリングの上ではっきりさせるから。ドネアを優先しないで試合を組んでくれ」とコメント。1日でも早くリング上で〝制裁〟を加えたいようだ。