〝前哨戦〟は挑戦者が制した。ボクシングのWBO世界バンタム級タイトルマッチ(14日=日本時間15日、米カリフォルニア州カーソン)に向けた前日計量(13日=同14日)は、王者ジョンリール・カシメロ(32=フィリピン)がリミットの118ポンド(53・5キロ)、WBA同級正規王者でWBO同級4位の挑戦者ギジェルモ・リゴンドー(40=キューバ)は117・5ポンド(53・2キロ)でともに一発でパスし、開始ゴングを待つだけとなった。

 その後フェースオフを行った両者だが、リゴンドーがカシメロがかけていたサングラスを指さして何やらクレーム。米メディア「ボクシングシーン・コム」によると「通常のフェースオフのやり方でカシメロの目を見たいので、サングラスを外すように言った」と理由を説明。その上で「両者のやりとりを見ていると、リゴンドーはカシメロを圧倒しているように見え、カシメロはリゴンドーを恐れているように見える」と指摘している。

 カシメロのサングラスを手に取ったリゴンドーは今度はそれを自分でかけ、会場を沸かせてみせた。さらに自身のツイッターを更新し「カシメロがウエートをつくってきたことを祝福する。それが簡単ではないことをよく知っている。またこの挑戦を受け入れた彼を認める。この男は他の多くの人に欠けている勇気を持っている」と相手をたたえる余裕のコメント。すでに心理戦では優位に立っていることをうかがわせた。