WBA世界スーパーフェザー級王者の内山高志(35=ワタナベ)が2日、2015年の大一番にかける思いを本紙に明かした。昨年大みそかに9度目の防衛に成功した“KOダイナマイト”に期待されるのは、やはりWBC同級王者・三浦隆司(30=帝拳)との再戦。今春にも実現の可能性がある統一戦を前に、内山は現在の三浦をどう見ているのか――。

 内山は右拳を痛め1年ぶりのリングとなった大みそか決戦(東京・大田区総合体育館)で、同級8位イスラエル・ペレス(35=アルゼンチン)に9R終了TKO勝利。9度目の防衛に成功した。

 今後の試合ペースとして「2年で5試合」を目標に掲げる。次戦は4~5月の予定で「4団体あるので、他のベルトも欲しいんで。海外? それも頭に入れて、チャンスがあればそのステージでやれる強さを身につけたい」と、ビッグマッチも見据えた。

 中でも最も期待されるのが三浦との統一戦だ。2011年1月のV3戦では三浦にダウンを奪われたもののTKO勝利。その後に三浦がWBC王者となり急成長を遂げていることから、再戦の機運が高まっている。内山は「やりたいと思ってますし、(実力も)拮抗しているといわれてますし。もう一回、白黒つけたい」と前向きだ。

 早ければ今春にも実現しそうな大一番。では、4年前とは「別人」と評されるWBC王者と戦ったらどうなるのか。内山は胸の内を本紙にこう明かした。

「三浦君はパンチもあるし伸びてくるんで。いかにストレートを食わないようにするかですね。前回のダウンもガードの悪さですから。一瞬でも気を抜いたら、やられる相手だと思ってますよ」

 前回以上に難しい試合になるのはもちろんのこと“最も危険な相手”と認識しているという。だからこそ、同級で4団体制覇を狙う内山には最も戦いたい相手になっているのだ。

 完勝だったV9戦についても「相手が打ってきた時に結構ボディーが空いてたんで、もっとタイミング良く打てたかなと。そこは試合の間隔(の影響)があったのかなと思います」と反省点を忘れない。日本のエースと呼ばれて久しいKOダイナマイトだが、より大きなステージへと駆け上がるためにも勝負の1年を迎える。