WBO世界スーパーフライ級新王者・井上尚弥(21=大橋)が31日、横浜市内で一夜明け会見に臨み、来年の抱負を明かした。

 前夜(30日)、東京体育館で行われた王座戦でオマール・ナルバエスに脅威の2回KO勝利。世界最速となるプロ8戦目で2階級制覇を達成した。

 快挙から一夜明けたこの日、井上は「来年も防衛を重ねてインパクトのある試合を残していきたい」と誓いを新たにした。次戦は4月か5月を予定しているという。

 適正階級で本来の怪物ぶりを発揮し始めた井上には、具志堅用高氏の持つV13の記録更新や、WBC世界フライ級王者ローマン・ゴンサレスとの対戦をはじめとしたビッグマッチ実現に期待がかかる。

 大橋秀行会長も「ボクシング界のためにもやらないと。高田(延彦)―ヒクソン(・グレイシー)のように東京ドームかな」と冗談めかしつつ“怪物対決”に前向きな姿勢。将来的には5階級制覇も見据えつつ、この日、大阪で世界戦を行うWBA・WBO世界スーパーバンタム級王者ギジェルモ・リゴンドーとの対戦まで視野に入れた。

 井上自身は「ロマゴン? いいんじゃないですか。やってみないと分からないけど、それなりの自信はある」とキッパリ。ナルバエスをして「(過去に対戦した)ノニト・ドネアよりも強かった」と言わしめた怪物は、着々とスーパースターの階段を駆け上がっている。