WBA、WBOスーパーバンタム級タイトルマッチ(31日、大阪・ボディメーカーコロシアム)で王者、ギジェルモ・リゴンドー(34=キューバ)に挑むWBO同級6位、天笠尚(29=山上)が“2階級差”での勝負に活路を見出す。


 30日の前日計量で、2人はリミットを100グラム下回る55・2キロでパスしたが、リングに上がる体重は対照的だ。


 減量がほとんどないリゴンドーは「増えても4ポンド(約1・8キロ)」。対する天笠は「あまり重くなるとスピードが出なくなるので、60キロ弱の予定です」と話した。


 計量をパスすれば、あとは何キロ増えてもOK(IBFのみ当日計量を実施)。仮にリゴンドーがフェザー級(57・1キロ以下)相当で試合に臨むとすると、天笠の60キロはライト級(61・3キロ以下)になり、2階級差になる。


 この試合は両者が好きなグローブを使う契約。リゴンドーは米国の「グラント」社製。天笠はメキシコの「レイジェス」社のグローブを選んだ。外国製のグローブを初めて使う天笠は「ナックルの部分が薄いので、KOしやすいと思って」と理由を説明。体重とパンチ力は比例するので、より倒す可能性は高くなる、との考えもできる。


 だが元々フェザー級の天笠は「最後の減量がキツく、絶食も3日ほどありました」と打ち明けた。計量後の飲食はなおさら細心の注意を払う必要があるが、牛丼チェーン店に飛び込む一幕も。この“暴食”は、吉と出るか。