ボクシング世界6階級制覇王者でWBA世界ウエルター級休養王者のマニー・パッキャオ(42=フィリピン)が試合直前で対戦相手の変更を強いられた。

 21日(日本時間22日)に米ラスベガスで対戦予定だったWBC、IBF世界同級王者エロール・スペンス・ジュニア(31=米国)が、左目の網膜裂孔(れっこう)を理由に辞退することが興行を主催するプレミア・ボクシング・チャンピオンズ(PBC)から発表された。PBCよると、スペンスは9日に受けた試合前のメディカルチェックで網膜が破れていることが発覚。拠点となるテキサス州ダラスに戻り、左目の手術を受ける予定という。

 ただ興行自体は予定通り開催され、代替カードとしてパッキャオはWBA世界同級スーパー王者のヨルデニス・ウガス(キューバ)との統一戦に臨むことになった。試合直前で厳しい状況に置かれる格好となったが、フィリピンメディア「ザ・マニラタイムズ」によると、パッキャオは自身の出世試合となった2003年11月のマルコ・アントニオ・バレラ(メキシコ)との第1戦を引き合いに「最初のバレラ戦以来、最高のトレーニングキャンプを送れた。それが無駄にならず感謝している。マニー・パッキャオがここにいることを皆さんお見せできることを楽しみにしている」と自信に満ちたコメントをしているという。19年7月以来、約2年ぶりのリング復帰で、再び雄姿を見せることができるか。