【ボクシング】金メダル入江聖奈「OJIGI」で日本の礼節を世界に知らしめた!

2021年08月04日 05時15分

入江は試合後に健闘をたたえ合った

「OJIGI」で世界を魅了した! 東京五輪・ボクシング女子フェザー級決勝(3日、両国国技館)、入江聖奈(20=日体大)がネスティ・ペテシオ(フィリピン)を5―0の判定で下し、日本女子初の金メダルを獲得した。この勝利で歴史に名を刻んだだけでなく、入江の律義で礼儀正しい姿勢も大きくクローズアップ。中でも試合中に見せた〝あるしぐさ〟が海外メディアを驚かせ、礼節を重んじる日本文化を世界に知らしめることになった。

 勝利が決まった瞬間、両手を上げて喜びを爆発させた。小学2年で出合ったボクシング漫画「がんばれ元気」に影響されて競技生活がスタート。2013年の東京招致決定以降、この舞台だけを目指して突っ走ってきた。試合後の入江は「気がついたら表彰台に立っていて、君が代が流れていた。何となく世界一になれたんだと思った」と第一声。日本人女子初の快挙には「歴史の扉を全開にしちゃったかなって思います」と屈託なく笑った。

 この試合中、入江はいつものようにレフェリーに注意されるたびに丁寧にお辞儀。これがネット上で「入江選手のペコリがかわいい!」「礼儀正しくて感動!」と大きな話題を呼んだが、現場の海外メディアからも「信じられない。ファイティング中に…。すごいマナーだ」との声が飛んだ。もともと海外ボクシング関係者の間では「イリエはきれいなボクシングをする」と評判だったが、レフェリーがブレークに入るたびに、どんなに息が上がっていても入江はペコリと頭を下げてからファイティングポーズを取った。

 この海外関係者も驚く光景に、日本特有の「礼節」の文化が詰まっている。日本ボクシング連盟の菊池浩吉理事は「日本のアマチュアボクシングではリングに上がる前、下りる前に必ず礼をするよう指導したり、ジムのことを『道場』と呼ばせて礼儀、あいさつ、人の道を教えているところが非常に多いです」と説明する。海外が称賛していることには「大変ありがたい話です」とした上で、入江について「彼女はボクシングに真摯に向き合っているし、どんなきつい時でもこちらの依頼に対して嫌な顔一つしない」と舌を巻いた。

 試合直後の入江は壮絶に殴り合った相手に抱きついて互いの健闘をたたえ合った。判定で勝利すると、真っ先に相手陣営へあいさつ。さらにリング上で何度もお辞儀をして感謝の気持ちを表した。この姿勢にもネットでは「性格の良さがにじみ出ている」「日本の礼節を世界に知らしめた」と絶賛の嵐だ。

 入江はかねて「女子ボクシングの普及」を目標に掲げている。会見では「私が金メダルを取ったことでメディアに取り上げていただけるチャンスが増えた。そこを入り口に女子ボクシングが盛り上がってほしい」と目を輝かせた。試合を見た子供たちがボクシングを通じて日本の礼節を学んだことは間違いない。

 開幕前から暗いニュースが続いた東京五輪。ボクシング界に誕生したニューヒロインの「OJIGI」が、今大会の大きな〝レガシー〟(遺産)となりそうだ。

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