“脱サラボクサー”大平「一生に一度あるかないか」の世界挑戦

2014年11月26日 16時00分

高山(左)と大平は互いに一礼してあいさつ

 IBF世界ミニマム級王座決定戦(12月31日、大阪・ボディメーカーコロシアム)で同級元王者でランク3位の高山勝成(31=仲里)と同級日本王者で同6位の大平剛(30=花形)が対戦することが25日発表された。注目はこれが世界初挑戦となる大平だ。

 

 プロ18戦目で迎える初めての世界タイトル戦。「自分みたいな凡人には一生に一度あるかないかのチャンス」と控えめな言葉で試合への意気込みを語ったが、当然かもしれない。平凡な人生を歩む選択肢もあったからだ。

 

 神奈川・法政二高3年でボクシングを始めた大平は、法大卒業後は「カネボウ」に就職。仕事の合間にプロボクサーとして活動していたが、大企業のサラリーマンとの二足のわらじは困難を極めた。長い人生を考えれば一流企業とボクシングのどちらをとるかは明白。ところが大平はあっさり退職し「アディダス」ショップでのバイトに“転職”する道を選んだ。

 

 時給は「内緒です」と口を閉ざしたが、収入激減は間違いない。さらにこの先試合までの1か月は仕事を休むという。だが、この生活を6年続け、今年1月には日本王者に。それから1年たたずに大舞台が巡ってきた。

 

 ちなみに姓の「大平」は「おおだいら」と読む。年末の世界戦ラッシュに向け、覚えておきたい異色のボクサーだ。