大みそかに東京・大田区総合体育館でV9戦を控えるWBA世界スーパーフェザー級王者・内山高志(35=ワタナベ)が25日、新ジムで練習を公開した。早くも来年はWBC同級王者・三浦隆司(30=帝拳)との統一戦の期待が高まるなか、“KOダイナマイト”は驚異の「アンチエイジング」ぶりをアピールした。

 内山はこの日からリニューアルしたワタナベジムで軽快な動きを披露。22日にV3を達成したWBC王者・三浦の存在も刺激になっており「いい試合をしていたので比較されると思う。いい勝ち方をして見劣りしない試合をしたい」。同級8位イスラエル・ペレス(35=アルゼンチン)とのV9戦をクリアすれば来年実現の機運が高まる統一戦にも「昔より実力が拮抗してるので面白い試合になるんじゃないか」と相変わらず前向きだ。

 あえて懸念材料を探すとすれば、昨年大みそか以来1年ぶりのリングというブランクと、今月35歳を迎えてアラフォー間近の年齢面。だが王者はどちらの不安も余裕の笑みで一蹴する。

 まずは試合勘への心配よりも、故障続きだった右拳が完治したメリットの方が大きい。内山は「(全力で打てるようになったのは)今年の6月か7月くらいからですかね。三浦戦(2011年1月)以降は強く打てなかったので。全然違いますね」と手応えは十分。「ここ最近は右ストレートで倒すことがなかったんで復活させたい」とKOダイナマイト完全復活を予告した。

 また土居進トレーナー(44)と徹底的にフィジカルを鍛えており、35歳にしていまだ進化の途上にあると確信している。「年齢的なものは感じないですね。フィジカル的なものをやるにも強くなってますから。ベンチプレスとかでも、前より上げるようになってます。アラフォー? それを感じさせないように頑張りますよ」と本紙に衰え知らずの肉体をアピール。

 具志堅用高氏の持つ世界V13の記録更新の期待もかかるが「一番は本当、4団体を統一したい。階級最強を? 証明したいですね」とキッパリ。大みそか決戦はさらなる飛躍への第一歩だ。