WBAスーパー&IBF世界バンタム級統一王者の井上尚弥(28=大橋)がWBO同級王者ジョンリール・カシメロ(31=フィリピン)へ〝制裁〟を予告した。

 米ラスベガスで19日(日本時間20日)に行うIBF同級1位マイケル・ダスマリナス(28=フィリピン)との防衛戦に向け、18日(同19日)に前日計量をクリア。「明日は気を抜かずにしっかりやるだけ」と気を引き締めた。

 目標とする主要4団体統一への重要な試合と位置付ける中、当日は5階級制覇王者でWBC王者のノニト・ドネア(38=フィリピン)やカシメロも来場が予定されるだけに、その強さをライバルたちに見せつけたいところ。特にカシメロはかねて〝モンスター〟との対戦を熱望し、SNSなどで挑発。井上も同情心からそれに応えるのが定番となっていた。

 しかし米メディア「ボクシングシーン・コム」によると「今はこの試合に集中しています。彼の話を聞いても、注意を払わないことにしました」と今戦の邪魔にならないようにシャットアウトしていたという。

 ただこの試合に井上が勝利し、8月14日にWBA同級正規王者のギジェルモ・リゴンドー(キューバ)と対戦するカシメロが勝利すれば、4団体統一の過程で相まみえることが予想される。

 これまでの数々の無礼を許すわけにはいかない。井上は「戦う時が来た時のモチベーションにします。彼が僕に対して言っていたことをリング上で思い出させてあげようと思います」と不敵な笑みを浮かべた。