ボクシングのWBO世界スーパーフライ級王者・井岡一翔(32)の所属するAmbitionジムは31日、日本ボクシングコミッション(JBC)の役員退任などを求める上申書を、28日付で日本プロボクシング協会(JPBA)に提出したことを発表した。

 一翔は昨年大みそかの試合の際、ドーピング検査で禁止薬物の陽性反応を示したとされたが、JBCが設置した倫理委員会による調査で「違反は認められない」と認定された。

 調査により、JBCの検体の管理体制などの不備が発覚し、28日には公式サイトに謝罪文書を掲載。永田有平理事長が一翔に直接謝罪に赴くことを明かしていたが、上申書では「未だに、井岡に対する誠意ある謝罪をしていませんし、井岡の名誉回復措置も講じていません」としている。

 また、上申書はマスコミへのリークなどを含む情報の管理体制、ドーピング規定などの不十分さを指摘。JBCが抱える問題はJPBAに所属する「全てのジム、全ての選手に関わる問題」として

(1)JBC執行部の責任を認め、現役員が退任すること

(2)個人情報がマスコミにリークされた原因を追及し明らかにすること

(3)ドーピング規定を整備し、ドーピング検査を国際基準に準拠させること

(4)井岡・田中両選手に対して誠意ある謝罪をし、名誉回復措置を講じること

 以上の4点をJPBAからJBCに要望することを求めた。「現在および未来のボクサーが正々堂々と試合することが出来るようにするための要望です。是非、ご審議くださいますようお願い申し上げます」と、JPBAからJBCの浄化を促すことを主張している。