ボクシングのWBAスーパー&WBC世界スーパーミドル級統一王者の「カネロ」ことサウル・アルバレス(30=メキシコ)が多発するユーチューバーなど〝素人ボクサー〟のリング参戦に警鐘を鳴らしている。

 アルバレスは先日、元世界5階級制覇王者のフロイド・メイウェザー(44)と米人気ユーチューバーのローガン・ポール(26=ともに米国)とのエキシビションマッチ(6月6日、米フロリダ州マイアミ)について米メディア「ボクシングシーン」で「ばかげている。金儲けなだけだ」と発言。これは単なる批判ではなくボクシングが常に危険と隣り合わせというスポーツであることを踏まえてのものだ。

 英メディア「ギブミースポーツ」によると、アルバレスが米ジャーナリストのグラハム・ベンシンガー氏のポッドキャストで「いつか誰かが大けがする。ボクサーでもない人にボクサーライセンスが与えられている」と警告していたという。

 2019年に同じくユーチューバーのKSIとボクシングルールで試合を行ったポール。素人同然の2人はこの時、カリフォルニア州のアスレチックコミッションからボクサーライセンスを交付された。ポールの弟・ジェイクもプロライセンスを取得し積極的にリングに上がっている。

 こうした動きをアルバレスは危険視。「死者が出たら交付したコミッションが責任を負うことになる。なぜなら交付したからだ。(ボクシングは)サッカーの試合じゃない。誰かが殺されるかもしれないんだ」

 何かが起きてからでは遅いだけに、リングインにゴーサインを出す側にも再考の余地ありと主張している。