「引退すると思っていた」 V8・寺地拳四朗の実父が語る“どん底”と“復活”

2021年04月26日 05時15分

寺地永会長(左)と王者の拳四朗

 WBC世界ライトフライ級王者・寺地拳四朗(29=BMB)が新たな一歩を踏み出した。24日のV8戦では同級1位の久田哲也(36=ハラダ)に判定勝ち。一夜明け会見(25日)では「もっと試合をしたい。今年中にあと2回、きりのいい10回防衛をやりたい」と今後に視線を向けた。

 実父で所属ジムの寺地永会長(57)は本紙の取材に「いい再スタートが切れた。(試合後の涙は)一番つらかったのは本人。ファン層も増えたんじゃないですか(笑い)」とユーモアを交えてたたえる一方で、拳四朗が失意のどん底にいた時期のエピソードを披露。飲酒騒動で日本ボクシングコミッション(JBC)からライセンス停止処分を受けた際に、引退して転職することも考えていたという。

 寺地会長は「引退すると思っていた。ずっと落ち込んで、家からも出なかった。次の仕事を探して『焼き肉店で働こう』と。焼き肉店を経営されている後援者の方がいて(拳四朗は)料理好きなんで『できることは焼き肉店で働くこと』と、修行に行くつもりでいた」と明かした。それでも社会貢献活動で支援者と接し「『やっぱりボクシングしかない』と思ったんじゃないんかな」(寺地会長)と現役続行を決意し、見事に復活を果たした。

 今後は元WBA世界ライトフライ級王者・具志堅用高氏の国内最多防衛記録13回の更新を期待する声が集まる中、寺地会長は「まずは2桁。10回防衛すれば一流のチャンピオンと言われる。本人の目標は15回。自分の強い意志で達成してくれることを期待している」。親子二人三脚で、さらなる高みを目指していく。

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