日本ボクシングコミッション(JBC)は19日、RK蒲田ジムの柳光和博会長(48)への「クラブオーナーライセンス3か月停止処分」を白紙撤回した。

 この処分は、3月10日に都内の病院で行われた前日計量で、多数の病院関係者や患者がいる状況で同会長がJBC職員を激高して怒鳴りつけ、恫喝した行為に対してされたもので、同日からのライセンス停止処分が13日に告示されていた。

 日本プロボクシング協会(JPBA)は19日、この処分に対して「意見陳述機会の付与がない」「(恫喝とされる)やりとりは、JBCスタッフによる柳光氏の心情を考慮しないと言わざるを得ない発言により誘発されたもの」などとして即日取り消しを求める抗議文をJBCに送付。要請が受け入れられない場合は「違法性を徹底的に争う所存」との強い姿勢を示していた。

 柳光会長とJBC職員との間で、大きな声のやりとりがあったのは事実。だが、これが「恫喝」にあたるのかどうか。さらに処分をするとなれば当事者から事情聴取した上でとなるのが普通だが、それをしないままにJBCの倫理委員会は処分を決定していた。

 その不備もあったことから、JBCはこの日処分を白紙撤回した。お粗末と言われても仕方ないドタバタぶりを露呈してしまった格好だ。