ボクシングWBA世界ライトフライ級スーパー王者の京口紘人(27=ワタナベ)が〝ロマゴン路線〟を期待されている。

 3月に米国でV3を果たし、今後はベルト統一を目標に掲げる中、対抗王者のWBO世界同級王者エルウィン・ソト(24=メキシコ)が、同じ英プロモート大手マッチルーム社と契約。15日にオンラインで取材に対応し「チャンスが現実的になった。WBOのベルトはまだ巻いたことないし気にしている選手。年内に実現するかもしれない。楽しみ」と目を輝かせた。同社のエディ・ハーン社長(41)も、自身のSNSで京口とソトの写真を並べて「はい、お願いします」と対戦を期待した。

 そんなハーン氏は京口を4階級制覇王者ローマン・ゴンサレス(33=帝拳、ニカラグア)のようなボクサーとして育てる計画を持っているとみている。ある陣営関係者は「(ハーン氏は)『他団体(王者)とやってフライ級に上げてくれることを期待している』と言っているし、ロマゴン路線を考えてくれているのかなと思う。ロマゴンみたいに育ててアジアのマーケットをということも描いているのかな。ファイトスタイルも京口はロマゴンを参考にしているようなところもあるし」と指摘した。
 
 ゴンザレスはベルト統一の実績こそないが、それ以上に絶対的な強さやインパクトを各階級で残しながら昇級し、軽量級スターの座を確立。京口にもベルト統一という形で、階級最強を証明させ、そのうえで昇級させる〝和製ロマゴン〟としてのプロセスを期待しているというわけだ。そのためにまずはベルト統一。世界的プロモーターをうならせる活躍が求められる。