プロボクシング、日本ミドル級1位村田諒太(28=三迫)のプロ4戦目(22日、島津アリーナ京都)は、世界に向けた本格的スタートのための“三番勝負”第1弾になるという。

 南京都高(現京都広学館高)出身の村田は「京都は僕の原点」と気合を入れている。20日の会見で初対面した対戦相手のヘスス・ネリオ(25=メキシコ)については「映像よりもいい男と思いましたけど、僕の方がカッコいい」と余裕の表情だったが、試合でも圧勝が求められる。米トップランク社とともに村田のマッチメークをする帝拳ジムの本田明彦会長(66)は「来年の最初の試合は勝負したい。そこで、どんなレベルの相手とやらせることになるかは、今年の3試合を見て判断することになると思う」との構想を語った。

 村田はこの後、9月ごろにシンガポール、さらに年末に国内で試合をこなす予定。ネリオ戦を含めた3試合が内容、結果ともに合格点を与えられるものになれば年明けの試合で世界ランカー、あるいは世界王者経験者クラスと対戦できる見込み。これも順調にクリアするとなると…いよいよ「早ければ、来年中に世界挑戦となる可能性もある」(本田会長)。

 軽量級とは比較にならないほど層が厚いミドル級だけに、まず世界戦ありきのスケジュールは組めない。それでも与えられたハードルを確実に跳び越えていけば、世界への扉が用意される。

 実際、ロンドン五輪金メダリストはWBA世界ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキン(32=カザフスタン)と対戦したら、どう戦うかを常にイメージしているという。世界へ向け、ネリオ戦での一分、一秒も無駄にすることはできない。