ボクシングのプロテストが8日、大橋ジムで行われ、前K―1スーパーバンタム級王者の武居由樹(24)がB級に合格した。

 プロテストは緊急事態宣言下のため、新型コロナウイルス感染防止対策としてB級以上の受験に限る救済措置としてジムで行われた。筆記試験と、同門の日本フェザー級9位・溜田剛士(27)を相手にした2ラウンドのスパーリングなどの実技を経て合格した武居は「K―1を引退してすぐ、このような緊急事態宣言の中、プロテストを受けさせていただき、本当にありがたかったです。一瞬、延期になるのではとも考えたので」とコメント。昨年12月のK―1両国大会でボクシング転向を表明し大橋ジムに入門していたが「これでボクサーとしてスタートラインに立てました。すごい選手ばかりのジムのみなさんに少しでも近づけるように八重樫(東)トレーナーにビシビシ鍛えてもらおうと思います」と続けた。

 また、3月11日のデビュー戦に向け「今はまだプロになったばかりで大きいことは言えませんが、1試合1試合、ボクサーとしての武居由樹を見せたいと思います。K―1の時のように、インパクトのある試合を見せられればと思います」と誓った。

 そんな武居を指導する元世界3階級制覇王者の八重樫トレーナーは「デビューに向けては相手どうこうではなく、どんなボクシングを見せるかということを練習している。デビュー戦に向けてすべてを底上げしていきたい。バンタム級、スーパーバンタム級という非常にハードな熱い階級で世界を目指そうとしているわけですから」。大橋秀行会長(55)も「スパーリングを見て、武居が階級が上のトップ選手をパワーで押しているところを見て、あらためて潜在能力の高さを感じた。暗い話題が多い今、武居は実力とともに明るい話題になりそうな選手になると感じている」と大きな期待を寄せた。