国内最速の6戦目でWBC世界ライトフライ級王者となった“怪物”井上尚弥(20)の弟、拓真(18=大橋)は第1試合でWBA世界ライトフライ級4位のファーラン・サックリン・ジュニア(20=タイ)に判定勝ちした。序盤から左ジャブで積極的に攻め、プロ2戦目にして世界ランカーから殊勲の星を挙げた。

 拓真は「正直ホッとしています。スタミナに関しても自信がついた。兄にいい形でバトンをつなげられた」と安堵の表情を浮かべた。

 兄は、国内最短タイ記録となるプロ4戦目で日本王座に輝いた。拓真には兄超えの期待がかかるが、そこは冷静。「兄の記録を超えたいと思う気持ちはある。いつかどれかで抜きたいが、経験を積みたい、という気持ちもある」。焦らず、着実に歩を進めるつもりだ。