アルコール拒絶で若い体をキープだ。WBA世界スーパーフライ級王座決定戦(26日、東京・後楽園ホール)に臨む元王者で同級2位の河野公平(33=ワタナベ)が20日、都内のワタナベジムで公開練習を行った。

 元WBAフライ級王者で、同級1位の暫定王者デンカオセーン・カオウィチット(37=タイ)と対戦する。河野は「やることはすべてやった。絶対に世界を取る」と王座返り咲きへ意気込んだ。

 徹底的に節制し、時間があればボクシングのDVDを見るなど生活すべてがボクシング一色。アルコールも一切口にしないが、これが30代ボクサーに絶大な効果をもたらしているという。渡辺均会長(64)はこう断言する。

「悪いものをとらず、体づくりを徹底しているから急激に体力が衰えることがない。一方でボクシング技術は経験とともにどんどん成長する。まだ伸びる可能性がある」

 減量法も自分に合った方法が分かり、順調に調整できている。タイトル奪取後には「このクラスには亀田興毅がいる。JBC(日本ボクシングコミッション)の問題がクリアになれば、防衛戦をやりたい」(渡辺会長)と注目カードも待つ。

「負けても防衛問題」で大毅(25)はIBF王座を返上したものの、亀田ジムの消滅問題は正式決着していない。現状では興毅(27)は国内で試合ができないままだが、実現すれば話題性十分。当の河野は「デンカオセーンのことしか考えていない」と目の前の一戦に集中。ベテランが運命の決戦へ最善を尽くす。