WBO世界バンタム級王者の亀田和毅(22)が同級1位のプンルアン・ソーシンユー(25=タイ)と2度目の防衛戦を行うことになった。だが、開催時期については「4月または5月」で、場所も「日本国内か米国」となぜかあいまい。会見は5日夕方に行われたが、メディアへの告知は会見のわずか4時間前だった。日程と会場が決まってない世界戦の発表を、なぜこんなに急ぐ必要があったのか?

 亀田ジムの関係者は「(対戦相手の)タイ側が、早く発表したいと言ってるので」と説明したうえで「何かと騒がしくなる前に…」とも。

「騒ぎ」とは何か。6日にはWBA世界ライトフライ級王者の井岡一翔(24=井岡)が練習を再開。業界の慣習で同日にイベントを重複させるのはご法度だ。また、7日(日本時間8日)にはソチ五輪が開幕し、日本中がお祭り騒ぎとなる。

 さらにはもう一つ、亀田ジムは昨年12月3日のIBF世界スーパーフライ級戦で王者の大毅(25)が「負けても防衛」となった問題を抱えている。日本ボクシングコミッション(JBC)からの処分は7日までに下される予定。JBCは「ライセンス停止」など厳罰を下す方針を固めたようで、再び騒動に突入する。このため、処分が出る前に発表するしかなった、とも言えそうだ。

 東京・世田谷区に移ったジムで、和毅は防衛戦に向け「王座を取った相手は全勝で、V1戦は無敗。今回は(ランク最上位相手の)指名試合。俺は強いヤツとしかやらん」と豪語したが、亀田ジムが落ち着きを取り戻す日は来るのか?